大阪絵葉書 天保山の巻
先日のオークの古本市の絵葉書に面白いものがありました。
まずはこの写真。
大坂名所天保山と銘打たれた絵葉書です。
松の根元におじさんがしゃがみ込んで画面奥に見える灯台を眺めています。
松の木はおそらく西風を受けてこのような風情ある育ち方になったのでしょう。
何年か後
同じく灯台を望む場所です。
台風で高潮が来たのか津波があったのか、松の木は根元が露出して枝も折れて枯れかけているようです。
波打ち際の植生が無くなってブロック状の石が露出、散乱しています。
画面中央に望む天保山灯台はそのままですが、それを眺めていたおじさんの姿もありません。
何年の間があるのかは定かではありませんがこうやって記録に残ったということが面白く思います。
カメラマンも必死に定点を探したのでしょう。
天保山灯台ができた当初はこのような感じだったようです。
潮干狩りのメッカにしようといろいろたくらんだヒトもいたようですが上手くいかなかったともいいます。
参考文献
天保山灯台は明治5年にイギリス人ブラントンの設計で木造四角形の灯台が作られました。明治27年に木造六角形の灯台に改築されたとのことです。
大阪市史編纂所 編纂所だより27号(PDF)