うちゅうのたまご

うちゅうのたまご展は大阪は築港のpiaNPOというビルで開催されていました
僕にとっては前に務めていた先がここのビルに入っていることもあって
実は行きにくい場所の1つでもあります


4人の作家の作品がビルのあちらこちらに展示されていましたネ


はまぐちさくらこさんは入ってすぐエントランスにインスタレーション
ほかに絵をビルと向かいのハaハaハaに
2階に設置されている絵を見てはじめはここによく来る小学生達が
描いていったものと競作したのだと思っていました
僕はもう捨ててしまった感性を爆発させた作品でした


仙石彬人さんは6階の窓をすごい窓にしてしまっていました
レンズフィルムを使って外の風景が幾つものレンズ越しにたくさんになって
みえるという面白い作品
3階とやはりハaハaハaにも
光を通して人間はモノをみているんだなあと後で気づきました


梅田哲也さんは1,3,6階になんだかゲリラ的というかストリートなのか
廃品などを加工しての動いたり光ったりなんていうんでしょうか
グルグル回る棒の先に豆電球が点いていてそれが光りながら時に消え
ゆっくりと回っていく
ビルの外からブラインド越しに見えたそれはなんともいえない
光の筒を形作っていました
どこかで見たことがあるなあと思っていたら、フェスゲのブリッジでの
プール展で別の作品を拝見したことがあったのでした


山岡敏明さんの作品、グチック
各階のエレベーターホールと地下階段踊り場にて
見た事のある風景、築港周辺や海外、になんか変なものが紛れ込んでいる
なんだこれりゃ
「それがグチックです」


お客さんはボチボチといったところでしょうか
パフォーマンスの日はあいにくの雨模様となりちょっと寂しい感じもしました
それがまたビルの雰囲気を出していてよかったとも思います
働いている人がいるはずのビルなのにあの寂しい雰囲気はこのビルだからこそ
醸し出せたのだと思います
旧CAP-Houseでは出せないと思う、知ってる人間だけが作る空気ではない
その独特の変な感じ、それを感じましたね


さて、もう展覧会も終わってから1週間近くになります
今日は29日で今日はアポリアの企画で春耳コンサートがあるんです


グチックや仙石さんの作品を見て、いろんな話を聞いての感想です
人間は見えるものだけを見ている、ということを考えました
物体があってそこに光があたることによって反射したその光を目が感知し
脳に伝わりそこで像を結びナニモノかと認識する
窓から見える景色は1つだけにみえるけれど、ちょっとレンズを使ってみると
像を幾らでも増やすことができる
見えないと思っていても花粉は飛んでいる、そこにある
回っている物体がカラカラと音を出している、時間は見えないけれど
カラカラという音は時間とともにあってその証人になるだろうし
頭の中にしか見えないものを、インクや絵の具を使って紙の上にあわらしていく
そしてそれが反射することで他の人に見えるものとなっていく


見ているということは見ていないことでもあるはずだろうと
禅問答的なことなどをぼおっと考えさせてくれた展覧会でありました