姉さん事件です

深夜です
もう1時をまわっちゃいましたよ、ハハハハハ


外で大声がする
自転車が軋む
誰かを呼ぶ声がする
「応援を・・・」
走る音がする


部屋ではパソコンに向かい
iTunesがモノノケサミットとピチカートをシャッフルしている
しかし外からはおまわりサン的な用語が聞こえる
気になる


ベランダに出てみると
階下に巡査が無線で連絡をしている
片側には自転車が2台
けど巡査は1人で連絡している


気がついた巡査がこちらに来る
「少年をみませんでしたか」
きれいな標準語だ
「いえ、ずっと中にいたんで」
当然だ、パソコンを見つめていたのだから見えるわけがない


うちの団地か近所に住んでいるのか
バイクの分解少年処女が近所にいるのだ
で、その彼ら彼女らの戦利品であるバイクはあちこちに置いてあるのだ
先日までは近所の道路で寒い夜空の下で解体をしていた
翌朝にはエンジンやらなんやらを手に提げて歩いていく若者たちがいた
アスファルトは油のしみだらけだ
いったいここで何台ばらしたのだろうか、それぐらい汚れている


こんな時間に灯りが点いているのはウチぐらいだろう
みんなもう寝てしまっているから夜中の事件を知ることはない
近所がうるさくても迷惑にはならないのだった