行雲流水

「おれは最期の最期まで雲のジュウザ」 北斗の拳:ジュウザ最期の台詞


さておき
カタチあるものはやがてその姿を変えまた失くしていくものです
大阪は道頓堀くいだおれが閉店するんだそうです
マチが変わってしまったのが理由だそうですが
発表のタイミングが実にうまい
連休を見越し、また夏休みをも視界にして
最期のお店の踏ん張りをアピールするナニワの商売人根性が見え隠れしています


マチはとにかく移ろい行くものです
昔はよかったというだけでは今に対応できないのは当然ですし
昔のマチを懐かしんでいるだけでは今を知ることはできないでしょう


いろいろなことがすべて流れていくその速さは僕が子どもの頃と比べただけでも
桁違いのスピードになっていると思います


今年の3月20日に新聞記事にどれだけ枠を使ってオウムのテロ事件が載ってたんでしょうか
年々小さく小さくなっていっています、わずか13年前の事件です
原爆体験をでっかく載せろとかいうんではないですが、オウムの事なんてみんな忘れてますよね
いまだにキクチとかは逃げ回っているというのに、たぶんやつらは自死なんてしないから時効になってからノコノコと現れると僕は思ってますが


3年前の4月25日、僕はある郵便局にいました
そこで見た映像は忘れないでしょう
そしていまだに事故の現場には傷跡が残っています
けれど当然と言えば当然ですがそこを毎日電車は通過していきます
何もなかったかのように


そもそも、今この存在というのは過去の死人の上に成り立っているのだから
「忘れるな」といわれても全部が全部覚えていられるわけはないんです
けどもなんかやるせない思いはどこかに残っていきます


マチは変わる
でもなんかやるせない気持ちが残る
そういうもんだと思ってはみても