鈴鹿サーキット

♪すずかさ〜きっと〜ぉ〜というCMのジングルだけはよく覚えている。夏休みに在所へ行ってさらに鈴鹿サーキットへも行けるということは大変に喜ぶべきことだった、はずだ。とはいっても鈴鹿サーキットで遊んだことは5回もないのではないか記憶をたどってみるとそういう結論になるようだ。自分だけで運転できるそしてスピードも出せるゴーカートが気に入って何回も乗せてもらっていた。なにしろレールが付いているのではなくまったく自分だけで運転できることが楽しかったし、ゴールについたとき、といっても環状コースだから元の場所に戻ってくるのではあるけども、前にいる車にゴンとぶつかる衝撃が楽しかったのではないか。そのゴンとぶつけられるのは別のものだったかもしれないけども、衝撃を反芻している。
そんな事故発生遊具ではなく、おしとやかなものも鈴鹿サーキットにはあった。白雪姫と七人の小人的な世界を巡る乗り物だ。それはディズニーランドではないかと記憶がごちゃまぜになっているようにも思うのだけど思い出したままに書いてみる。ネットで検索したら分かるのだろうけども分からないままにしておいたほうが楽しい。お城の中に入って乗り物にのってぐるりと楽しい世界を見て回る。母は涼しいしゆっくりできるからこれが好きだと言っていた、はずだ。小学生以前の妹達とぐるぐる乗っていたと記憶する。お化け屋敷的に怖い箇所もあったように思うけどもどうだったか。同じような遊具・アトラクションは宝塚ファミリーランドにもあったはずで結婚前に妻とやはり小人の世界をぐるぐると見てきた。
鈴鹿サーキットにもあり宝塚にもあったこのアトラクション(というのか遊具と呼ぶのか)、源流をたどれば、のぞきカラクリや日清日露戦争大パノラマ、掛け軸の地獄めぐりなどに行き付くのだろう。参加するわけでなく唯々目の前に拡がっていく光景をのんびりと眺めて終点につくまでにはそれなりに楽しい思い出をつくるというこのアトラクション。遊園地で無心に遊ぶというようなことが無くなってしまいはや30年。無理に学がありそうな話にくっつけようとしてしまうおっさんになるほど時は経ってしまっていた。